
なぜ今、デザインが多く企業から重視されているのか?
なぜ今、デザインが多く企業から重視されているのか?
「デザイン」
皆さんはこの言葉を聞いてどんなことを連想しますか?
「キレイにまとめられたもの」
「かっこよくて世界観が感じられるもの」
このようなことを連想されたのではないでしょうか。
確かにキレイにまとめられたものは見ていると癒されますし、引き込まれるような派手な作品は見た人の心を動かすことができますね。
ですが、デザインの可能性はそれだけではありません。
私たちが日常生活の中で目にしているデザインはほんの一部に過ぎないです。
デザインを取り入れることで最も大きく変化があるのはビジネス
です。
そこで今回はなぜ今、デザインが多くの企業から重視されている理由をお伝えしていきます。
目次
1.そもそもデザインとは?
>デザインの本質
2.なぜ、デザインが多く企業から重視されているのか?
>デザインを取り入れた企業が生き残る時代
>デザインへの投資効果は本当にあるのか
3.日本のトップ企業もデザイン投資をしている
>Yahoo
>富士通
>パナソニック
4.まとめ
1.そもそもデザインとは?
まず初めにデザインの本質について説明していきます。
冒頭でも言った通りビジュアルだけがデザインの全てではありません。ビジュアルが出来上がるまでの過程が最も大切な部分になりますので、是非ここでデザインの本質を理解していただければと思います。
>デザインの本質
本来デザインは直訳すると「設計」
という意味が含まれています。
設計とはある目的を具体化するために、必要とする機能を準備し成果を生み出すことです。
また日本デザイン振興会はデザインを下記のように定義しています。
「常にヒトを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成する計画を行い実現化する。」
何が言いたいかというと、デザインの本質は課題解決
です。
何か解決したい課題があるとき、達成したい課題を解決するために使われるものであり、
そして課題解決に導くのがデザイナー
の役割です。
キレイにビジュアルを作るだけがデザインではないということを知っておいてくださいね!
2.なぜ、デザインが多く企業から重視されているのか?
結論から言いますとデザインを取り入れるか取り入れないかでビジネスの結果が大きく変わるからです。
変化の波が激しい現代社会で生きていくために時代にあった課題解決は必要不可欠ですよね
その課題解決の手助けをできるのがデザインということです。
>デザインを取り入れた企業が生き残る時代
2018年に経営産業省と特許庁から『「デザイン経営」宣言』
というタイトルでデザインを生かした経営手法やデザインの投資効果などが発表されました。
「デザイン経営」のための具体的取組
1.デザイン責任者(CDO、CCO、CXO等)が経営チームへ参画する
2.事業戦略・製品・サービス開発の最上流からデザインが参画する
3.「デザイン経営」の推進組織を設置する
4.デザイン手法によって顧客の潜在ニーズを発見する
5.アジャイル型開発プロセスを実施する
6.採用および人材を育成する
7.デザインの結果指標・プロセスの設計を工夫する
出典:経済産業省・特許庁『「デザイン経営」宣言』
そのため数多くの企業が、デザインセンスを持つ人材の獲得やデザイン人材の育成に投資するようになりました。
>デザインへの投資効果は本当にあるのか
デザインが会社の経営に関わっていることを理解していただいた上で、本当にどのくらいの効果があるのかを紹介していきます。
イギリスのある研究結果によるとデザインに投資した企業はデザインに投資していない企業と比べると、営業の売り上げが4倍になったこと、株価は2.1倍になったことを発表しました。
研究結果からみるとデザインを重視するだけでビジネスの結果が4倍も違うことはとてもデザインの影響力が大きいことがわかりますよね。そして、デザインによって課題解決が進み更なる成長を生み出すことができます。
詳しい情報は『「デザイン経営」宣言』にも載っておりますので、是非ご覧ください。
3.日本のトップ企業もデザイン投資をしている
デザインの本質や海外での研究結果からデザインの価値が少しはわかっていただけたかと思います。
そこで、日本のトップ企業はどのようなデザイン投資をしているのかを見ていきましょう。
>Yahoo
・デザイン手法の導入による顧客の潜在ニーズの発見
・トップマネジメントがデザインを理解、支持している
・長期的な視点でデザインに取り組むための組織となっている など
引用:「経営とデザイン」の新しい関係 デザイン経営とは?
>富士通
・富士通全体に対して同時多発的にスピード感を持って本活動を進めている
・ステークホルダーである常務や各BG長の強いコミットメントを頂いている
・社長の強い意志の元、トップダウンでデザイン思考の社内実装と実践を進めている
引用:デザイン経営に向けた 富士通の取り組み
>パナソニック
・未来起点、人間中心のサイクルを回し続け、事業の本質的な競争力を強化する
・『越境型BTC』の組織づくりの拡大
引用:「ありたい」未来からはじめる〜パナソニックデザイン
このように私たちがよく知る日本のトップ企業もデザイン経営や人材育成の価値について言及していることからデザインはビジネスをする上で欠かせないものになっているとも言えますよね。
4.まとめ
今までデザインという大まかな括りでイメージしていた方もデザインに対して今は違う印象があるのではないでしょうか。もちろんビジュアルの完成度を上げることも大切ですが、課題解決をするための見た目であることを忘れないでくださいね。ビジネスを成功させるための最も早い近道はデザインかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました。
また次回お会いしましょう。